家庭菜園 ミミズのいる土はいい土?

家庭菜園

ミミズのいる土はいい土という話は聞いたことがあると思います。しかしその理由を知っている人は少ないのではないでしょうか?理解するともう気持ち悪いとは思えなくなります。むしろ感謝の気持ちが湧いてきます。

ミミズの行動すべてが作物をつくるために必要なものになっている!

ミミズは鳥やイノシシ、モグラなどのエサになります。畑をしている人にとっては天敵を呼んでいるようなものですが、土の中でどのようなことをしているのでしょうか。またこれだけの生物のエサになるということは生態系ピラミッドを下の方で支えているということでもあります。

ミミズが動く

ミミズが土の中を動きまわることで動いた後には空気が入ります。大変な畑を耕すという作業をミミズがしてくれているのです。これにより排水性、通気性が上がります。

ミミズが食べる

ミミズは動きながら土を飲み込んで進みます。土の中にいる微生物も飲み込むのですが、排せつするときには飲み込んだ微生物より微生物が増えて排せつされます。消化せずに微生物を増やしてくれているのです。また土を飲み込みながら移動しているので、飲み込んだ微生物を排せつ物として出す時は飲み込んだ場所とは違う場所になります。微生物のいなかった場所にも連れて行って微生物のいる場所を広げてくれています。

ミミズの尿、糞

ミミズの尿は窒素の肥料分となります。ミミズを触わると湿っていると思います。それが尿です。体中についているので、ミミズが動いて進んだところは窒素の肥料分が残っているということです。

また土を飲み込んで土中のリン酸・カリウム・カルシウムを植物が使いやすい形にして糞として排せつします。肥料で与えるリン酸は、植物が一番吸収が難しいと言われていますが吸収しやすい形にしてくれているのです。尿、糞の中に窒素・リン酸・カリウムという肥料の3要素が含まれているのです。

糞の中には多くの種類のアミノ酸も含まれています。植物は光合成をしてアミノ酸を作り成長します。根からアミノ酸を吸収出来ればその分の光合成をする力を花を咲かせたり、実をつけることにまわすことができます。

ミミズの糞は水分を吸収すると膨らみ、乾燥すると収縮します。ミミズが移動しても糞は膨張と収縮を繰り返しますので、そのスペースに空気が入り土を耕した状態になるのです。また多孔質のため微生物の住処にもなります。

ミミズの死

ミミズの寿命は約1年です。土の中のリン酸・カリウム・カルシウムを植物が使いやすい形にして排せつしますが、化学肥料・農薬は排せつすることができないので体にため込みます。植物が成長する成分は使いやすく、農薬は排せつせず体にため込むのです。そして亡くなったら自分の消化酵素で自分をとかし窒素肥料分となります。

どうでしょうか?最初から最後までみえない畑の中でこれだけのことをしてくれています。死してなお畑のために。畑を耕していて突然でてくる姿をみて「気持ち悪い」と思っていた過去の自分を殴りたいです。

ミミズは畑の神!まさにEarthworm。地球の虫です!

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