カリフラワーは、疲労回復や美肌づくりに効果的なビタミンCをはじめ、ビタミンK・B6などのビタミン類や高血圧を予防するカリウム、成人病予防や便秘の改善・予防する働きのある食物繊維など、栄養素が豊富に含まれています。つぼみ部分だけでなく、太い茎にもたっぶりと栄養が詰まっているので、捨ててしまうともったいないです。 最近ではお米の代わりに食べるダイエット食材などとして注目されることも増えてきました。そんなカリフラワーの栽培方法、育て方のコツを紹介します。
春まきと夏まきができますが、低温に向かっていく夏まきが家庭菜園ではおすすめです。
品種は、収穫までの日数から極早生(ごくわせ)から晩生(おくて)に分けられます。
種まき
- ポット(7cm程度)に直径3cmで深さ1cmの穴を作り、3~4粒をお互いに離してまきます。
- 軽く覆土して、たっぷりと水を与えます。
用土は市販の培養土を利用すると袋から開けてすぐに使えるので便利です。
育苗
ポット苗は、春まきは暖かい環境で、夏まきの暑さが厳しい日中は涼しい場所で管理します。高温対策として日差しを和らげるために、種まきをしたポットはなるべく涼しく風通しの良い軒下や寒冷紗をかけたところに置きます。水やりは朝に行い夕方には土が乾くくらいにします。
- ポットまきでは1週間ほどで2本立ちに間引きし、本葉2枚になる頃に1本立ちにします。
- 本葉は5~6枚の苗に仕上げます。
定植が近くなったら苗を露地条件に慣れさせるため、寒冷紗をはずし日光に充分当てます。
土づくり
カリフラワーの好適土壌pHは6.0~6.5です。
- 定植2週間以上前に苦土石灰で好適土壌に調整する。土壌酸度計で測定し、pHの数値を1上げるには苦土石灰1㎡あたり200g程度を目安に投入します。
- 定植1週間前に牛糞堆肥1㎡あたり1~2kg程度、普通化成肥料8-8-8を1㎡あたり100g程度を土に混ぜ込んで畝を立てます。マルチを張っておくと雑草抑制になり、後々の管理が楽になります。
畝幅 1列の場合60cm程度、2列の場合120cm程度
条間(列の間) 50cm程度
株間 40cm程度
定植
暑い時期に植える場合は、作業を夕方にして昼の日差しで枯れることを防ぎます。苗と苗を植える穴の両方にたっぷり水を与えましょう。
防虫ネット
定植したら害虫を防ぐためにトンネルに防虫ネットをかけておきます。防虫ネットをかける時は、土との間にすき間ができないように注意しましょう。ただし既に虫がついている場合は一度農薬をかけてからネットをしたほうがいいです。
水やり
基本的には土の表面が乾いてから水を与えましょう。
追肥・中耕・土寄せ
条間に肥料を施し(普通化成肥料を1株あたり50g程度)、除草をかねて土を中耕(表面を軽く耕す)、株元に土寄せをし株を安定させます。土の中に空気が送り込まれ、排水性もよくなり、生育が促されます。
- 1回目 定植から2週間くらいで追肥・中耕・土寄せをします。
- 2回目 1回目から2~3週間くらいで追肥・中耕・土寄せをします。
花蕾(からい)の保護
白色品種の場合(オレンジや紫など、色付きのカリフラワーを育てる場合はこの作業は不要です)
主枝の頂部に花蕾がついてきます。白色品種の場合、直射日光や霜で花蕾が傷んで黄ばんだりするため、葉を一本切って、花蕾の上にかぶせてあげます。又は花蕾を包むように外葉を束ね、ひもで結びます。 こうすることで、真っ白なカリフラワーが収穫できます。
収穫
株の頂点にできた花蕾が直径15cm程度で全体が硬く締まった塊になれば収穫します。収穫は、下葉5〜6枚を付けて切り取ります。
カリフラワーは多少早めに収穫しても品質的には問題ありません。収穫してから時間がたつと栄養価も食味も急速に落ちるので、できるだけ早く使いましょう。また収穫が遅れると、花蕾の表面がざらつき隙間ができて味が落ちます。
ブロッコリーと違い、カリフラワーはわき芽の収穫はできないので、中心の花蕾を採ったら終わりです。
病害虫
- 根こぶ病
- モザイク病
- 立枯病(たちがれびょう)
- アオムシ
- アブラムシ
- ヨトウムシ
- コナガ
病気は根こぶ病、モザイク病、育苗時の立枯病などがあります。
害虫はアオムシ、アブラムシ、ヨトウムシ、コナガなどが発生します。特に苗の段階でアオムシ類がつくと被害が大きいので注意が必要です。育苗段階から防虫ネットをかけ予防しましょう。
花揶菜(はなやさい)という別名がある、カリフラワーを育ててみましょう!
上記栽培カレンダー、肥料の数値、株間等は目安としてください。地域や品種、ご自身の畑の土の状態により変化します。 種袋の裏表示 、説明書をご確認ください。
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