刻むとネバネバとした食感が楽しめるオクラ。オクラ独特のネバネバ成分は水溶性食物繊維で、胃腸の調子を整える働きがあります。抗酸化作用をもつβカロテン・ビタミンC、エネルギーの代謝を助けるビタミンB1、高血圧に効果があるとされるカリウム、骨の形成に必要なカルシウムなど栄養素豊富な緑黄色野菜です。そんなオクラの栽培方法、育て方のコツを紹介します。
育苗する場合は4月中旬頃から始めます。畑に直播きする場合は気温が暖かくなる5月頃が種まき時期です。今回は畑に直播きする解説となります。
土づくり
オクラの好適土壌pHは6.0~6.5です。
- 種まき2週間以上前に苦土石灰で好適土壌に調整する。土壌酸度計で測定し、pHの数値を1上げるには苦土石灰1㎡あたり200g程度を目安に投入します。
- 種まき1週間前に牛糞堆肥1㎡あたり3kg程度、普通化成肥料8-8-8を1㎡あたり100g程度を土に混ぜ込んで畝を立てます。
マルチを張っておくと地温確保や雑草抑制になり、後々の管理が楽になります。また乾燥や泥はねを防ぎます。シルバーマルチはアブラムシ飛来防止に効果的です。
畝幅 2列の場合70cm程度
条間(列の間) 40m程度
株間 25~30cm程度
種まき
種まきは十分気温が暖かくなってから行いましょう。
- 1か所に4~5粒ずつ1cmの深さに種をまきます。
- 覆土して軽く土を手で押さえ、たっぷりと水を与えます。
間引き
- 本葉2枚の頃、間引いて2本立ちにします。
- 本葉3~4枚の頃、間引いて1本立ちにします。
間引きをしない場合(密植栽培)
間引きをせず1か所3~4本で育てると生長を遅らせることができるので、オクラの実を収穫する時間を延ばせます。オクラは生長が早いので、まめにオクラを観察できない場合は密植栽培の方がいいでしょう。
支柱立て
支柱を立てなくても自立することができますが、強風や台風直撃で倒されることがあるので、支柱を立てて倒されるのを予防してあげましょう。
水やり
暑さと乾燥に強いものの、水切れすると株が弱くなり実の品質も低下します。梅雨明け後の乾燥しやすい真夏は朝と夕方の2回水やりをするなど水切れを起こさないように注意します。特にオクラの実がついてきた頃からは、しっかり水を与えましょう。
追肥・土寄せ
- 1回目 開花が始まった頃
- 2回目~ 2週間に1度ずつ追肥する
畝の肩か株間に肥料を施す(普通化成肥料を1㎡あたり30g程度)。
オクラは草丈が大きくなるので、株元に土寄せをし株を安定させます。
収穫
開花後一週間くらいで長さ5~8cmの頃が収穫適期です。収穫タイミングは品種にもよりますが、触ってみて柔らかい「若さや」をどんどん収穫しましょう。収穫が遅れると硬くなります。果梗は硬いのでハサミで収穫しましょう。
オクラには、細かいトゲがあります。このトゲでかゆみが出たりすることがあるので、収穫は手袋をして手を守ってください。
下葉取り
収穫と同時にやるべき大切な作業が下葉取りです。オクラは下から順々に花を咲かせ、実をつけます。1本収穫するごとに、1段下の葉を切り取ります(1番下になっているオクラの直下にある葉を残して、すべて切り取る)。下葉を切り取ることで、養分と水分を上の若い葉の方に回すことができ、実をたくさんつけるようになります。また、風通しもよくなって病害虫の予防にもなります。
病害虫
- 苗立枯病(なえたちがれびょう)
- うどんこ病
- アブラムシ
- カメムシ
オクラは病害虫の少ない作物ですが、他の作物でもよく出てくる害虫はやはり発生します。
病気は苗立枯病、うどんこ病などが発生します。
害虫はアブラムシ、カメムシなどが発生します。
ネバネバとした食感が楽しめる野菜、オクラを育ててみましょう!
上記栽培カレンダー、肥料の数値、株間等は目安としてください。地域や品種、ご自身の畑の土の状態により変化します。 種袋の裏表示 、説明書をご確認ください。
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