家庭菜園 ブロッコリーの栽培方法、育て方

家庭菜園

ブロッコリーは栄養素密度のバランスがよく、さらに高水準で含んでいることから、しばしば野菜の王様などと呼ばれます。特にビタミンCとβカロテンという抗酸化作用をもつ2つの重要なビタミンを多く含み、カリウム、葉酸、ミネラルも豊富に含まれるほか、ビタミンB2、食物繊維も多く含んでいます。まさに緑黄色野菜のサラブレッドです。そんなブロッコリーの栽培方法、育て方のコツを紹介します。

ブロッコリーは暑さ寒さに比較的強い野菜ですが、冷涼な気候を好むため真夏を除いた春と秋が栽培適期です。家庭菜園では育てやすい、夏まきで秋~冬に収穫する品種がおすすめです。

栽培本数が少ない場合は購入苗を使い定植するのがおすすめです。

しっかりした側花蕾を収穫するには「頂花蕾・側花蕾兼用品種」などの適した品種を選ぶ必要があります。

種まき

  • ポット(7cm程度)に直径3cmで深さ1cmの穴を作り、3~4粒をお互いに離してまきます。
  • 軽く覆土して、たっぷりと水を与えます。

用土は市販の培養土を利用すると袋から開けてすぐに使えるので便利です。

育苗

ポット苗は、春まきは暖かい環境で、夏まきの暑さが厳しい日中は涼しい場所で管理します。高温対策として日差しを和らげるために、種まきをしたポットはなるべく涼しく風通しの良い軒下や寒冷紗をかけたところに置きます。水やりは朝に行い夕方には土が乾くくらいにします。

  • ポットまきでは1週間ほどで2本立ちに間引きし、本葉2枚になる頃に1本立ちにします。
  • 本葉は5~6枚の苗に仕上げます。

定植が近くなったら苗を露地条件に慣れさせるため、寒冷紗をはずし日光に充分当てます。

土づくり

ブロッコリーの好適土壌pHは6.0~6.5です。

  • 定植2週間以上前に苦土石灰で好適土壌に調整する。土壌酸度計で測定し、pHの数値を1上げるには苦土石灰1㎡あたり200g程度を目安に投入します。
  • 定植1週間前に牛糞堆肥1㎡あたり2~3kg程度、普通化成肥料8-8-8を1㎡あたり100~150g程度を土に混ぜ込んで畝を立てます。マルチを張っておくと雑草抑制になり、後々の管理が楽になります。

畝幅  1列の場合60cm程度、2列の場合120cm程度

条間(列の間) 50cm程度

株間 40cm程度

定植

暑い時期に植える場合は、作業を夕方にして昼の日差しで枯れることを防ぎます。苗と苗を植える穴の両方にたっぷり水を与えましょう。深植えにならないよう株元が少し高くなるくらいに植えつけ、水やりをします。

防虫ネット

定植したら害虫を防ぐためにトンネルに防虫ネットをかけておきます。防虫ネットをかける時は、土との間にすき間ができないように注意しましょう。ただし既に虫がついている場合は一度農薬をかけてからネットをしたほうがいいです。ネットを外す時期は、11月頃蝶々が飛ばなくなったら外してもいいでしょう。

水やり

夏の水やり 基本的には土の表面が乾いてからたっぷりと水を与えましょう。ただし、ブロッコリーは湿度に弱い野菜ですので、根腐れをしないように与えすぎには注意しましょう。

冬の水やり ブロッコリーの収穫時期は基本秋~冬の時期です。10月下旬頃から収穫できるので、その時点でもっと長生きさせたい場合には、土の表面が乾き次第水を与えてあげましょう。

追肥・中耕・土寄せ

  • 1回目 定植から2週間くらいで追肥・中耕・土寄せをします。
  • 2回目 1回目から2~3週間くらいで追肥・中耕・土寄せをします。

条間に肥料を施し(普通化成肥料を1㎡あたり50g程度)、除草をかねて土を中耕(表面を軽く耕す)、株元に土寄せをし株を安定させます。土の中に空気が送り込まれ、排水性もよくなり、生育が促されます。

  • 3回目 頂花蕾(てっぺんのつぼみ)が出来てからの追肥は、つぼみの質が悪くなるので必要ありません。側花蕾(わき芽)を収穫できる品種を育てるときは、頂花蕾を収穫した後追肥(普通化成肥料を1㎡あたり50g程度)をします。

収穫

頂花蕾(ちょうからい)

株の頂点にできたつぼみ(頂花蕾)が12〜15cmになると収穫時期です。茎を15cm程度、葉を2〜3枚つけて切り取ります。収穫が遅れると、味も食感も低下し花が咲いてしまうので採り遅れないようにしましょう。

側花蕾(そくからい)

わき芽(側花蕾)は3〜5cmの大きさになったものから摘み取って収穫します。側花蕾を収穫できる品種は、頂花蕾を寒くなる前に摘むとわき芽が伸びて葉のつけ根に側花蕾が出てきます。側花蕾は頂花蕾を摘まないとできないので、頂花蕾を早めに収穫しましょう。

病害虫

  • 根こぶ病
  • モザイク病
  • 立枯病(たちがれびょう)
  • アオムシ
  • アブラムシ
  • ヨトウムシ
  • コナガ

病気は比較的強健なので少ない方ですが根こぶ病、モザイク病、育苗時の立枯病などがあります。育苗時に立枯病が発生しないように、株元に水をやり過ぎないこと。

害虫はアオムシ、アブラムシ、ヨトウムシ、コナガなどが発生します。特に苗の段階でアオムシ類がつくと被害が大きいので注意が必要です。育苗段階から防虫ネットをかけ予防しましょう。大きく成長してからは寒い時期に入りますので、害虫被害はほとんどなくなるでしょう。

緑黄色野菜のサラブレッド、ブロッコリーを育ててみましょう!

上記栽培カレンダー、肥料の数値、株間等は目安としてください。地域や品種、ご自身の畑の土の状態により変化します。 種袋の裏表示 、説明書をご確認ください。

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