耕した土と石灰を混ぜるのはなぜか?加える必要があるのか?
石灰を加える理由は土の酸度調整
野菜の生育には、pH5.5 ~ pH7.0程度の弱酸性から中性の土壌が適しています。日本では酸性の雨が降ることから、土地の土は酸性に傾いています。そこで、アルカリ性の石灰質肥料(苦土石灰など)を散布し、酸度を調整します。
「でも自分の畑が酸性か中性かアルカリ性かわからない。」という人もいると思います。
そこで酸度を判断するために
- 土壌酸度計
- 酸度測定キッド
- 生えている雑草から予想(スギナ、オオバコ、クローバなどが多いと酸性度が強い)
などがあります。
土壌酸度計を購入し測定するのがわかりやすいと思います。
酸性からアルカリ性は数値で表され
pH値0 酸性 ~ pH値7.0 中性 ~ pH値14 アルカリ性
となります。
はじめて土づくりの投稿で
- 石灰を加える。(種まき、植え付けの2週間前)
- 耕したところに苦土石灰をまき、クワで混ぜます。
- 苦土石灰 1㎡あたり100~120g程度
と説明しましたが、目安ですので土壌酸度計を購入し測定したらその数値をもとに苦土石灰の量を調整したほうが正確です。
石灰には強いアルカリ性の消石灰、カルシウム(苦土)やマグネシウム(石灰)を含む苦土石灰(くどせっかい)、あるいは貝殻などの有機石灰がありますが、一般には反応の強い消石灰は使わず、穏やかな苦土石灰、有機石灰を使います。また石灰は肥料の窒素成分と反応してアンモニアガスを発生させてしまいます。
種まき、植え付けの2週間前に石灰を加え、1週間前に堆肥と肥料を加えるのはこのためです。
石灰は、土壌の酸度矯正やカルシウム供給において重要な肥料です。
以下に石灰の種類を紹介します。
1.生石灰(せいせっかい又はきせっかい)
強アルカリ
石灰資材の中で酸性中和力がもっとも高い。 水を加えると高温になるため取り扱い注意。
2.消石灰
強アルカリ
速効性で、反応が強く、生石灰の次に矯正力が高い。 酸性土壌を速やかに中和する目的で使われる。肥料の窒素成分と反応してアンモニアガスが発生する。皮膚かぶれなどの危険もあるため取り扱い注意。
3.苦土石灰
アルカリ性
「苦土」はマグネシウム「石灰」はカルシウムのことを指します。カルシウムと同時にマグネシウムを補給したい時に用いる。一般的に家庭菜園に使用される石灰がこの苦土石灰です。
4.有機石灰
アルカリ性
カキやホタテなどの貝殻、卵の殻などを粉末にしたものなどがあり、主成分は炭酸カルシウムです。水に溶けにくい性質がありますが、穏やかに中和していくため、土が硬くなったりなどの失敗が少ない。
アルカリの強さは 1>2>3>4 の順です。
初心者には苦土石灰・有機石灰が扱いやすいと思います。
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