家庭菜園 アスパラガスの栽培方法、育て方

家庭菜園

アスパラガスは、野菜の中ではタンパク質と糖質が多いのが特徴で、カリウムやカルシウム、ビタミンB1,B2,Cなどのほか食物繊維も豊富。またアミノ酸の一種であるアスパラギン酸はエネルギー代謝を促進させ、疲労回復に効果的といわれています。さらに血液を作り出す葉酸も含まれているので、貧血気味の方にもおすすめです。そんなアスパラガスの栽培方法、育て方のコツを紹介します。

種まきからでも育てることはできますが、1年目2年目は収穫をせずに株を成長させ、収穫を始めるまでに3年以上かかりなかなか大変な工程です。その後10年ほど収穫は可能ですが、家庭菜園で楽しむ場合は市販の苗を用いることをおすすめします。苗には2〜3年目から収穫できる小苗と、その年から収穫できる大苗(すでに数年間栽培された根株)があります。大苗がおすすめです。

今回の解説も種まき部分を省略して大苗を購入して育てる解説です。

土づくり

植え付けると10年ほど栽培が続くので、植え付け場所はよく考えて決めましょう。

アスパラガスの好適土壌pHは6.0~7.0です。

  • 定植2週間以上前に苦土石灰で好適土壌に調整する。土壌酸度計で測定し、pHの数値を1上げるには苦土石灰1㎡あたり200g程度を目安に投入します。
  • 定植1週間前に牛糞堆肥1㎡あたり3kg程度、普通化成肥料8-8-8を1㎡あたり150g程度を土に混ぜ込んでおきます。

定植

アスパラガスの苗は、秋に葉が黄化して休眠期に入ってから掘り上げられます。購入できるのは晩秋または早春になります。植え付け時期は苗を入手次第となり、初年度から収穫することもできます。購入した苗の根を放射線状に広げて埋められる大きさ、苗の上部が5cmほど埋まる深さに穴を掘ります。株は芽を上に向けて植え付けてたっぷり水を与えてください。

水やり

真夏の暑い時期や雨が長い時間降らないような時は、土の表面が乾いてきた頃を目安にしっかりと水やりを行いましょう 。冬の時期は休眠期に入り生長も一時的に止まるので、水やりは控えめでOKです。

収穫

主な収穫時期は4~5月です。秋にも2回目の収穫期が訪れますが、慣れないうちは春のみ収穫をしましょう。高さ20~25cmが収穫の目安です。育ちすぎると穂先が開いて食味が落ちるので、この時期は毎日チェックして採り遅れないようにしましょう。2~3日、目を離すとびっくりするほど大きくなります。

茎が細くなってきたり曲がりが多くなってきたり先端が開いてきたら、収穫をやめ株に翌年の養分を蓄積させるようにします。収穫はじめの年は10~20日ほどで終え、次の年は20~30日、その次の年は30~40日と収穫期間を延ばしていくことができます。生えてくるからといって、全ての芽を収穫してしまうと根株が育たず、翌年以降の収穫量が減ってしまいます。

倒伏防止

茎葉が茂ってくると、1.5mほどの高さまで成長します。風で倒れてしまわないように、四隅に支柱を立ててヒモを張り茎が倒れないようにします。伸長にあわせてヒモを2~3段にしていきましょう。

追肥

収穫前の3月~4月に1回目、収穫した後に2回目、普通化成肥料を1㎡あたり150g程度を株の周りにまきます。そこからは月に1回普通化成肥料を1㎡あたり30g程度を追肥します。葉が茂っている10月ぐらいまでとします。刈り取り後にも追肥しておきます。

刈り取り

冬に入ると、茎葉が黄化して地上部が枯れてきます。枯れた茎葉を株元から刈り取ります。土壌中のpHが酸性に偏ってしまっていたら苦土石灰を地表面にまいておきましょう。

繰り返し

以降、春から冬にかけての管理作業と収穫を、毎年同様に繰り返します。10年くらいで株が疲れてくるので、植え替えとなります。

病害虫

  • 茎枯病(くきがれびょう)

病気で一番問題になるのが茎枯病。その名の通りアスパラガスの茎に発生する病気で、放置すると茎全体に広がって枯れてしまいます。 茎枯病が発生する原因は、土の中のカビです。梅雨期や台風シーズンに発生しますので、マルチや敷きワラで泥跳ねを防ぎ、風通しよく、茎が混み合わないようにしましょう。

和洋中いずれの料理でもおいしく食べれるアスパラガスを育ててみましょう!

上記栽培カレンダー、肥料の数値、株間等は目安としてください。地域や品種、ご自身の畑の土の状態により変化します。 種袋の裏表示 、説明書をご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました