雑草の種類 夏の雑草

家庭菜園

どこにでも生えてくる雑草。雑草と一口に言っても、一年草と多年草の違いがあったり、花が生えたり、草姿の可愛らしい植物もあったり、種類ごとに違いがあります。ここではそんな夏の雑草を写真つきで紹介します。

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雑草の種類

雑草は、大きく分けて「一年草」と「多年草」の2種類があります。

一年草(いちねんそう)とは

芽が出てから枯れるまでの期間が1年以内の草花を一年草といいます。

一年草には大きく分けて2種類あります。

春に芽吹き、夏から秋に花が咲き実をつけて冬に枯れる「夏生(かせい)一年草」。

もう一つは秋に発芽し、春に花が咲いて実がついたあと夏に枯れる「冬生(ふゆせい)一年草」。「冬生一年草」は「越年草(えつねんそう)」「越年生(えつねんせい)雑草」ともいいます。

多年草(たねんそう)とは

多年草とは、根が残って2年以上生存する草花を指します。

多年草の雑草には地下茎で繁殖するタイプもあり、生育期である春から秋はよく伸びるので、庭や通路などは定期的な手入れが欠かせません。

夏の雑草

エノコログサ

エノコログサは別名「ネコジャラシ」と呼ばれます。

道端や庭、空き地でよく見られ、夏から秋にかけて種で増殖します。繁殖力旺盛ですが、根が浅いため手で簡単に抜けます。できるだけ7~9月頃の開花期より前に除草して、タネの飛散を防ぎましょう。

植物名エノコログサ
科名 / 属名イネ科エノコログサ属
開花期7月~9月
草丈20~70㎝
種類夏生一年草

ゼニゴケ

ゼニゴケはゼニゴケ科の植物でコケの仲間です。

直射日光は苦手で、生える場所は日当たりが悪く酸性土壌が多いとされています。

梅雨時期など雨の日が多いときは、特に繁殖活動が活発になります。胞子を飛ばすので、適した環境であれば、あっという間に広い範囲に繁殖するのが特徴です。寒さと乾燥に強く、冬になっても枯れずに年を越すことができます。

植物名ゼニゴケ
科名 / 属名ゼニゴケ科ゼニゴケ属
開花期通年
種類コケ類

ドクダミ

ドクダミは、半日陰で湿気のある場所を好み、どんどん地下茎を広げながら繁殖して、5~7月には白い花を咲かせます。

地上に出ている葉や茎だけをとっても、すぐにまた芽吹いてくる強い再生力で、なかなか完全駆除できない雑草の1種類です。

独特のにおいがあるため嫌われがちですが、古くから薬効で知られ健康茶などに用いられます。その名前は、毒を「矯(た)める=悪いものを改める、阻止する」が語源とされています。

植物名ドクダミ
科名 / 属名ドクダミ科ドクダミ属
開花期5月~7月
草丈20~40㎝
種類多年草

ヒメジョオン

冬を越して春に生長します。背丈が高く、6~10月頃にマーガレットに似た花が咲きます。

もともとは北アメリカ原産で、明治時代に観賞用菊の「ヤナギバヒメギク」として輸入されたものが雑草化した帰化植物です。

名前も花もそっくりな「ハルジオン」は同じ属で、春に開花する雑草です。ハルジオンは春に花が咲き茎が空洞で、ヒメジョオンは夏~秋に花が咲き茎が空洞ではありません。

植物名ヒメジョオン
科名 / 属名キク科ムカシヨモギ属
開花期6月~10月
草丈30~150㎝
種類冬生一年草、越年草

ブタナ

ブタナは、セイヨウタンポポの花に似た小さな黄色い花を付けることから「タンポポモドキ」と呼ばれることもあります。

名前の由来は、フランスでの俗名「Salade de porc(豚のサラダ)」を、日本語に訳したところからきています。

30〜60cm程度の花茎が途中で数本に枝分かれし、花茎に葉は付いていない。葉はロゼット状で裏にびっしりと毛が生えています。

植物名ブタナ
科名 / 属名キク科エゾコウゾリナ属
開花期6月~9月
草丈30~60㎝
種類多年草

メヒシバ

日当たりのよい野原や道ばた、畑地、空き地などに多く生育し、繁殖力が強く、夏雑草の代表的な強害草の一つです。

細長い葉や穂が特徴で、茎の下部は横にはい、節々から根をおろして大きな株になることもあります。春に出芽し、夏から秋にかけて大きく成長して穂を出し、そこからタネをつけ、冬までには枯れていきます。

よく似た仲間のオヒシバもイネ科の雑草ですが、メヒシバよりも茎や葉、穂が太く、ひとつの根元から葉が出る株立ちで育ちます。オヒシバはメヒシバに比べて、よく人が歩いて踏みしめたような硬い土地でも生えやすく、メヒシバはオヒシバよりも乾燥に強いという特徴があります。

植物名メヒシバ
科名 / 属名イネ科メヒシバ属
開花期7月~9月
草丈40~80㎝
種類夏生一年草

ヤブカラシ(ヤブガラシ)

ヤブカラシは、つる性の雑草のなかでも特に厄介な植物です。

つる性の茎と巻きひげを伸ばし、周囲に絡みつきながら繁殖します。6~8月の開花期には、可愛らしい花を咲かせ豊富な蜜でハチやアリなどの昆虫を呼びよせます。長いものは2mくらいまで伸びることもあり、地下茎も発達して広がるため、除草しづらい雑草のひとつです。

名前の由来は、ほかの植物(ヤブ)を覆い枯らしてしまうことから付けられました。

植物名ヤブカラシ
科名 / 属名ブドウ科ヤブカラシ属
開花期6月~8月
草丈200㎝(つるの長さ)
種類多年草
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