蚊の寿命は?生態、習性、対策

生活

夜寝るときに耳元で「ブ~ン」という音が聞こえ電気をつけて探し回った経験がある人も多いと思います。駆除できたら安心して眠れるのですが、どこにいるのかわからず電気を消したらまた耳元で音がした時の不快感。もう安眠には程遠くなってしまいます。部屋にいた蚊はどこにいったのか?どれぐらい生きているのか?そもそもどこから入ってきたの?そんな疑問が湧き、蚊の生態、習性、対策をまとめてみました。

蚊の寿命は、人間の血を吸う成虫のメスで20~40日。家の中では人間に見つかりにくい場所に隠れているので、殺虫剤などで撃退しましょう。

蚊の種類

私たちの身近で吸血する主な3種類

  • アカイエカ 夕方から夜にかけて吸血する。夜寝るときに耳元で「ブ~ン」という音で近づいてくるのは、ほとんどがこのアカイエカです。薄い茶褐色。
  • ヒトスジシマカ(通称:ヤブ蚊) 昼から夕方にかけて吸血する。白黒のしま模様。
  • チカイエカ ビルの浄化槽で発生して、オフィスや地下鉄で吸血する。昼夜を問わず年間を通して活動します。アカイエカと酷似しているので、見分けることは困難。

他には、北海道や東北で多いヤマトヤブカ、汚い水たまりで発生するオオクロヤブカなど。日本国内では約100種類、海外を含めると約3500種類ぐらいです。

蚊の寿命は?

人間の血を吸うのはメスだけでオスは吸いません。蚊の寿命は種類や条件によって異なりますが、オスは羽化後数日、成虫のメスは20~40日、またはそれ以上生きることも可能です。

秋の終わりに生まれたアカイエカは、薄暗くて一定の温度のある場所(屋外の側溝や家屋の床下など)で越冬し、6ヶ月ほど生きる場合もあります。

蚊の一生

メスの蚊の寿命は、成虫になって20~40日くらいだと考えられています。この間、交尾と産卵を繰り返します。寿命を迎えるまで2~3回血を吸って、その栄養素で2~3回水の中に卵を産みます。

吸血すると3日後水中に産卵します。卵は2~5日で幼虫(ボウフラ)となり、7~10日間水中で暮らします。この間脱皮を繰り返して蛹(さなぎ)になり、3日ぐらいで羽化し成虫になり飛び回ります。卵の頃から考えると約2か月の寿命があります。

オスの蚊は、吸血はしません。寿命も短く、花の蜜を吸って生きています。人にとっては無害ですが、寿命も短くなんだか寂しさを感じますね。

活動期間は?

夏のイメージが強いですが、活動期間はアカイエカやヒトスジシマカで4月から11月ぐらいまであります。蚊が活発に飛ぶのが15~30度の気温ですので、気温などによっては春や秋のほうが刺されやすい時期と言われています。アカイエカは梅雨の時期にあたる6~7月に活発化します。真夏にいったん少なくなりますが、9月中旬〜11月上旬まで活動します。ヒトスジシマカは7~9月が多くなります。

血を吸うためにいつも人を狙っているの?

蚊は血を吸うためにいつも人や動物を狙っていると思われがちですが、エネルギー源は糖分で普段は花の蜜などを吸って生活しています。メスだけが産卵の栄養をとるために吸血し、オスは吸血しません。

かゆみ以上の問題?

蚊は血を吸う時に、血液が固まるのを防ぐ物質を含んだ唾液を注入します。それに対するアレルギー反応が、かゆみです。蚊に刺されるとかゆくて辛いのは言うまでもありませんが、それ以上に問題なのが蚊に刺されることにより、感染症にかかってしまうことです。

蚊が媒介する感染症として日本では日本脳炎・デング熱が、海外ではマラリア・デング熱・ウエストナイル熱などがあります。

ペットの病気としてイヌ科動物に感染するフィラリアがあります。

蚊の発生源は?

蚊はわずかな水たまりがあれば産卵をします。

水たまりがある場所はこまめに捨てるように気をつけましょう。

  • 側溝
  • 古タイヤ
  • 空き缶
  • ペットボトル
  • バケツ
  • 古タイヤ
  • 植木鉢の鉢受
  • ブロックの穴の中

などいろいろあると思います。幼虫は水の中でしか過ごせないので、家の周りの水たまりを無くすことで、発生数を減らしていけます。完全に水たまりを無くすのは不可能に近いですが、少しでも蚊の発生を抑え、刺されるリスクを低くしましょう。

蚊に刺されやすい人って?

蚊は二酸化炭素の密度が高いところや、周辺より温度の高いところに向かう習性があります。

  • 体温の高い人
  • お酒を飲んだ人
  • 汗をかきやすい人
  • 運動後の人
  • 子供(大人より体温が高い)
  • 濃い色の服を着ている人
  • 血液型はO型と言われています

どこから家に入ってくる?

自分の知らない秘密の侵入経路があるのでは?と思ってしまいますが、基本的に窓・玄関です。人間の吐く息の二酸化炭素、体温、汗などを感知して近づいてきます。

窓は網戸に穴が開いていたり、中途半端に開けている場合に隙間ができて、そこから侵入したりします。

また、玄関からの侵入も多いです。人間の体に近づいて、玄関から一緒に入ります。マンションの高層階でも人間に近づいて一緒にエレベーターに乗ることがあるのです。

いったいどこから入ってきている?と思っていますが、自分と一緒に家に入ってきている可能性が高いのです。

家の中のどこにいる?

アカイエカは、昼間は天井・カーテンや家具の裏・狭い隙間・テーブルの下など人間に見つかりにくい場所に隠れています。夕方になると活発に動き出し、人間に近づき刺して吸血します。

対策は?

家の周り

  • わずかな水たまりがあれば産卵をするので、家の周りの水がたまりそうな場所はこまめに水を捨てるように気をつける。
  • 窓の隙間、網戸をしっかり閉める。
  • 玄関から家に入るとき、周りに蚊がいないか注意する。

外出時、屋外作業時

  • 外出時には、長袖・長ズボンを着用し肌の露出をさけ、衣類で物理的に防ぐ。
  • 虫よけ剤を肌や衣類に使用する。
  • 携帯用の虫よけ器具や蚊とり線香を使用する。

室内

  • 殺虫剤で蚊のいない空間を作る。
  • 蚊帳(かや)を張る。

撃退方法は?

  • 速効性があるのはやはり殺虫スプレーを直接かけることです。
  • 気配はするがどこにいるかわからないときは、リキッドタイプの殺虫剤で蚊のいない空間を作る。
  • 物理攻撃その1、電撃殺虫ラケット
  • 物理攻撃その2、手でたたく(蚊はふわふわと上下に飛んでいることが多いので、左右からたたくより、上下から挟む方が効率的)

蚊に刺されるとかゆいだけでなく、感染症の危険もあります。できるだけ刺されないようにしたいですね。

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