ゴーヤー(標準和名ツルレイシ)は果肉に苦味があるのが特徴で、ニガウリとも呼ばれています。沖縄の炒め物料理ゴーヤーチャンプルーが有名ですが、栄養素も豊富です。なんといってもビタミンC。過熱に強い特性を持っているのでゴーヤチャンプルーにしても大丈夫。免疫力を高めたり美肌作りに貢献してくれます。便秘解消に効果が期待できる食物繊維、高血圧の予防やむくみを解消してくれるカリウム、さらにゴーヤーの苦味には血糖値を下げたり、コレステロールを低減させる働きもあります。そんなゴーヤーの栽培方法、育て方のコツを紹介します。
種まき
- ポット(9~12cm程度)に3粒ずつ1cmの深さに種をまきます。
- 覆土して軽く土を手で押さえ、たっぷりと水を与えます。
用土は市販の培養土を利用すると袋から開けてすぐに使えるので便利です。
種まきの前に、発芽率を上げるため、種の先端部分に少し切り込みを入れ(種皮以外は傷つけないように注意)、一晩水に浸しておきましょう。
育苗
- 本葉が2枚の頃、間引いて1本立ちにします。
- 本葉が4~5枚の頃、定植適期です。
ビニール温室などの暖かい環境で育て、充分日光に当てるが、高温になりすぎないよう換気に注意しましょう。
土づくり
ゴーヤーの好適土壌pHは6.0~7.0です。
- 種まき2週間以上前に苦土石灰で好適土壌に調整する。土壌酸度計で測定し、pHの数値を1上げるには苦土石灰1㎡あたり200g程度を目安に投入します。
- 種まき1週間前に牛糞堆肥1㎡あたり2kg程度、普通化成肥料8-8-8を1㎡あたり50~100g程度を土に混ぜ込んで畝を立てます。
マルチを張っておくと地温確保や雑草抑制になり、後々の管理が楽になります。また乾燥や泥はねを防ぎます。
畝幅 90cm程度
株間 90cm程度
定植
本葉が4~5枚の頃、定植の適期です。ゴーヤは高温を好むので、植え付けは最低気温が15℃以上になってから行います。活着を促すために晴天の午前中に行いましょう。
- 根鉢を崩さないようポットから抜き取ります。
- 深植えを避けてうね面と同じ高さになるよう植え付けます。
- その後たっぷりと水を与えましょう。
風で倒れないように、仮支柱を立てて誘引しておきます。
支柱立て
定植後2週間ほどしたら支柱を立てネットをはりましょう。
ゴーヤーは気温が高くなるとどんどん成長し、3m以上の高さになります。ご自身が作業できる高さを考えて支柱を組みましょう。強い風が吹いた時に支柱が倒れないように、両側の支柱をしっかりと補強しておきましょう。
水やり
土の表面が乾いてきたら水をたっぷりと与えましょう。乾燥しやすい真夏は朝と夕方の2回水やりをするなど水切れを起こさないように注意します。
整枝(放任or摘心)
ゴーヤーはネットさえ張っておけば放任栽培でも可能です。グリーンカーテンや、家庭用に少しあればよい程度なら放任栽培で問題ないです。
しっかりと収穫量を確保したい場合は、摘心してつる管理をしましょう。親づるは子づるに比べると実がつきにくい傾向にあるので、本葉6〜7枚で親づるを摘心して元気のいい子づる3~4本伸ばします。
追肥
- 1回目 1番果の収穫を始めたら
- 2回目~ 1回目の追肥から2週間に1度ずつ追肥する
株の周りに肥料を施す(普通化成肥料を1株あたり10g程度)。
人工授粉
基本的には自然に受粉するので人工授粉の必要はありません。実付きが悪い場合は、午前中に雄しべの花粉を雌しべにこすりつけて、人工授粉させると安心です。
収穫
収穫適期は、温度が大きく影響し、高温の時期は開花後15日で収穫に至り、気温が低い時は開花後30日前後もかかります。イボイボが盛り上がり、ツヤがある成熟直前のものを収穫します。ハサミで切り取り、若採りしても十分食用になるので早めの収穫を心がけましょう。
種とり
実を株につけたままにして黄色くなるまで放置すると、完熟して果実が割れ赤い果肉に包まれた種が出てきます。種のまわりの赤い果肉を水洗いし、干して乾燥させます。保存しておけば、来年の種まきに利用できます。この赤い果肉の部分は甘くて食べることができます。
病害虫
- うどんこ病
- アブラムシ
- ダニ類
ゴーヤーは比較的無農薬でも育てやすい作物です。
病気は、ウリ科の宿命、うどんこ病などが発生します。うどんこ病は、葉に白い粉が付着する病気です。
害虫はアブラムシ、ダニ類などが発生します。
アンチエイジング!ビタミンCたっぷりの野菜、ゴーヤーを育ててみましょう!
上記栽培カレンダー、肥料の数値、株間等は目安としてください。地域や品種、ご自身の畑の土の状態により変化します。 種袋の裏表示 、説明書をご確認ください。
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